太陽電池の基本的な原理説明

とりあえずこの章では、最も代表的な太陽電池であるシリコン太陽電池を例に、全体的な原理を説明します。

次章以降16章まで、物理的原理に立ち返りながらくわしく補足します。

17章以降では、シリコン以外の材料のものも含め、各論的に主要な方式や話題を紹介します。

太陽電池の本質的な原理は3つです。

1つはすべての物質を構成する原子の中に必ず含まれている電子が、いくつかのエネルギーレベル(準位)を飛び飛びで持っており、その準位は光を当てることにより、低いものから高いものへと移行しうるということです。

図の中の、「光による電子の励起」というのはそれを示しています。

2つ目は、いわゆる半導体の中にはP型と呼ばれるものとN型と呼ばれるものがあり、両者を接触させた部分では、内部に電界(電位の勾配のある場)が生じるということです。

図の中の、「PN接合」という部分です。

3つ目は、PN接合など内部電界のある場所において電子が励起されると、それはすぐには元に戻らずに、電子部分と、それが飛び出した残りの部分とに分かれ、そうしてできた電子の流れは電流になるということです。

ただし電流は電子の流れと逆向きに発生します。

図の中のPN接合から、マイナスと書かれた青丸が右に移動し、プラスと書かれた赤丸が左にに移動しています。

さらに青丸はピンクの線を総じて左向きに移動しており、右方向の電流が示されていますが、これらがそのことを示しています。

原子に光を当てると、原理1により、光による電子の励起が起こります。

それで原子は電子とその残りに分かれます。

一方原理2により、PN接合部には内部電界ができています。

したがってそこで発生した電子励起は、原理3により、すぐには元にもどらずに電子と残りの部分とに分かれ、その電子が電気回路を流れるというわけです。

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