アモルファスシリコン太陽電池

やはり薄膜化するものとして、結晶でないアモルファスのシリコンを使う太陽電池があります。

前章で説明したように、製法だけを考えるなら、薄膜結晶の前にこちらを説明する方が自然かもしれません。

そもそもアモルファスとは何でしょうか。

これは結晶のようなカッチリとした均一の秩序ではないものの、原子間にある程度の結合が保たれているような状態です。

日本語では非結晶とか非晶質などと呼ばれます。

そういった状態でも、シリコン原子は太陽電池としての役割を果たすのです。

ただしさすがに変換効率は高くなく、0.10程度です。

それでも薄膜なのでシリコンの使用量が少なく、しかも以下でみるように低コストで製造できるのは魅力的です。

その製造法ですが、代表的なものはプラズマCVD法と呼ばれます。

すなわちシラン系ガスの代表格であるシランガス(SiH4)を、グロー放電というプラズマ技術で分解し、それを加熱した基板上に吹き付けて化学反応により薄膜化するというものです。

加熱するといっても、結晶を作り出す時のような1000℃以上ではなく、300℃以下で抑えられます。

これは製造コストを下げるだけでなく、材質の選択肢を広げるというメリットもあります。

アモルファスシリコン太陽電池の構造上の特徴は、n型層とp型層との間に、i(intrinsic=「本来備わっている」)型層がはさみこまれていることです。

i型層とは、不純物を加えていないという意味です。

この3層の配列をpin構造といい、このpin構造の中で内部電界が発生します。

結晶の場合とは逆に、p型の方に透明電極をつけて光を照射させるのが普通です。

アモルファスシリコンは、微結晶シリコンに比べ、高いバンドギャップを持ちます。

したがってアモルファスシリコン薄膜と微結晶シリコン薄膜とを組み合わせることで、より効率を上げることも可能です。

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